夜景

夜景

あの浮浪人の寢樣ときたら

まるで地球に抱きついて ゐるかのやうだとおもつたら

僕の足首が痛み出した

みると、地球がぶらさがつてゐる

未明にふと山之口貘さんの詩を思い出した。何が切っ掛けか夜の深さに、反転舞台の板の上、くるりと廻った気持ちは目眩から連なった不安定感なのか。

小学生の頃、理科で習った地球の自転を、吹く風と流れる雲で体感したと思ったのは幻想だった。あの日以来、僕の中では地球はビュビュと音を立てて回っている。

夜が明けていく。日中は暮れていく。

想像も出来ない地球の何処かで、今、日が暮れていく。その地に居るもう一人の自分が、耳元にビュビュと音を聴きながら日没を見ている。誰か知らない、何処か分からない、そんな場所でね。

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