学童保育における指定管理者制度について

久しぶりに書き込みを

いろんなことを書き留めたりしているものの、纏めたりじっくりと考える時間がなかなか取れず

たまたまとある会議に出席することになったので、少しまとめてみた。

忘れないように文書化しておくことにする。

学童保育における指定管理者制度について

一般的に指定管理者制度と言えば、適切な競争条件の中で事業者を選定し、官民連携の中で質の高いサービスを低コストで実現することにより、

住民サービスの向上、

財政コストの削減、

ビジネスチャンスの拡大と経済の活性化

を目指すものであると考える。

これは、一般論であり管理業務や収益事業を行う場合である。

学童保育指定管理者制度を適用することについて、メリット、デメリットを論ずる以前に、私たちはこれまで市長懇談会をはじめ、担当部局である子ども家庭室との協議の中で、

学童保育の分野において、指定管理者制度は適当ではない

という事を訴え続けてきた。

亀山市において、公設学童保育所が指定管理者制度で運用されているということに対する是非を論ずる以前に、公共施設を学童保育所として開設できる様、市が整備をしているにもかかわらず、これをあえて民設民営という定義をする契約形態が存在している。

この事は、亀山市が、学童保育に対する指定管理者制度の導入目的や意義というものについて、明確な方針を持っていないことの表れではないかと考える。

そもそも学童保育指定管理者制度になじまない理由として主に以下の様な事が挙げられる

学童保育は収益事業ではなく社会福祉事業である。

箱施設の管理とその有効活用によるサービスの向上が目的ではない。

福祉事業に求められることは、利用者に対して安定したサービスを継続して提供し続ける事である。

地域の子どもたちに対し、入学から卒業まで切れ目のない支援を行うためには継続的な運営が必要である。

運営にあたっては、有資格者の設置が義務付けられる

有資格者の育成は、保育の質の維持向上に不可欠なものであり、資格認定には、2年以上の実務経験と専門教育が必須である。人的、金銭的投資が必要であり、雇用の安定なくしては成り立たない。

指定管理者制度の運用について上記の様な問題を提起すると、担当部局からは常にこのような回答をいただく。

契約の形態として指定管理という方法を取っている。制度上、契約期間が5年となっているだけであり、事業者選定については非公募で実施している。継続性は確保できるので問題はない。ただし非公募を約束できるものではない

この回答は、指定管理者制度の本筋から外れた回答である。

であれば、事業に則した契約の在り方を研究し、制度として確立させて導入、運用すべきである。

現在の所、公設学童保育所との契約形態は、指定管理者制度となっている。

指定管理者制度による運営を是とし、行政側の回答通り、継続性に配慮があったとしても、本来の目的に沿って有効に運用するためには、

行政、利用者、事業者、それぞれがメリットを享受できる関係トリプルウィンを実現することが必要であると考える。

指定管理者制度は、単なる行政側のリスク回避コスト削減のために導入されるのではなく、官民連携によるサービスの向上がなければならないと考える。

学童保育における最も大切なサービスの向上とは何か?児童の安全安心の確保という事は言うまでもないことである。

その部分は最低限あるものとすると、やはり待機児童を出さないという事が最も大きなものになる。

しかしながら、この事一つをとっても制度の解釈や運用の不備といったものが大きな足かせとなっている。

例えば公設学童保育所において応募者数が定員を超えてしまった場合、事業者の責任として利用者の利益を守るため、独自に場所を確保したい。

この場合、現在の運用では、新たに確保した場所は民設民営という事になり指定管理事業ではなくなってしまう。

つまり、保育事業について指定管理を受けたのではなく、施設管理事業について指定管理制度を適用したという事になってしまう。

我は保育事業を行っているのであって、施設管理を行っているわけではない。

市は何に対して指定管理制度を導入しているのか?という事である。

亀山市においては、このような事例をもってしても、学童保育指定管理者制度はなじまないと考える。